芸術鑑賞

令和元年度 芸術鑑賞

 

毎年恒例の芸術鑑賞会が上野学園ホールにて5月29日に開かれました。

本校の行事(教育作り)には「本物体験を通して真の学力を身に付けよう」と「五感を通して感じとりふるえる心を大切にしよう」という理念が置かれています。今回の芸術鑑賞にもその理念が生かされています。

 

本校の芸術鑑賞は、「音楽」「古典芸能」「演劇」の3つのカテゴリーで構成されており、生徒たちは入学してから卒業するまでにその3つのカテゴリーをすべて体験するようにできています。本年度は古典芸能の年度でした。 どのような内容だったのでしょうか。画像を見ながら振り返ってみましょう。

 

上野学園ホールに集合した生徒たち。このホールには生徒・教職員・希望保護者を含めて1500名ほどの人が集まりました。

緞帳の奥からお囃子の太鼓の音が鳴り響き、雰囲気を盛り上げています。

 

 

最初に登壇したのは、テレビでもお馴染みの春風亭昇也師匠。緞帳が上がった時、多少興奮気味でざわついていた会場を一気に静め話の世界へ引き込んでいった話術は見事なものでした。落語のミニ解説をしていただき、次に「牛ほめ」の一席をいただきました。落語を聞いたことはあるかどうか聞かれて、聞いたことがない生徒が多数いることを知ってふられた「牛ほめ」生徒たちはぐいぐいと落語の世界に引き込まれ、大きな笑いの渦がわきおこりました。

 

次に登壇されたのは桂かい枝師匠。近年は英語の教科書にも取り上げられている人気落語家です。かい枝師匠は世界中を飛び回って英語落語をやっておられ、落語は今や国境を越えてしまっています。(確か桂枝雀師匠が英語落語の走りでしたね。)

今回は英語で「動物園落語」をやっていただきました。英語落語でも大きな笑いを誘っていました。

 

15分のお仲入りの後で、「落語体験コーナー」がありました。3名の有志が壇上に上がり、蕎麦食いの体験をしました。

有志として出てくるだけはある高校生です昇也師匠に突っ込みを入れられながらも大熱演で拍手喝さいを浴びました。

 

色物としてムッシュ・ピエール氏のマジックがありました。意表を突く結末に会場からは「Tres Bian!」の声があがりました。

 

最後のとりは、柳家喬太郎師匠。落語界の大物で、高校の芸術鑑賞にそう簡単には出ていただけない方です。

とても味のある落語家さんで、今回は「初天神」をやっていただきました。高校生にもとてもわかりやすい落語で

古典芸能の真価をしっかりと高校生の胸のうちに埋め込んでいただきました。

 

気付いてみればあっという間の2時間でした。この芸術鑑賞が縁になって、将来落語に親しんでもらえるようになってくれればありがたい限りです。