朝読書タイム 3学年の学級図書を紹介します(その1)

「3年生になってもまだ読書?」だと思いますか

志望理由書、自己推薦文、小論文など、3年生には『字数制限がある文章を書く場面』が想像以上にあります

ペンを持ったものの、どう始めたらよいか見当もつかなかったことはないですか

語彙力は読書量に比例します

文章を上手に書くコツは、 よい文章を読む6割 + 実際に書く4割 のバランスがよいと聞きました(説は種々ありますが)

朝読書タイムの10分間、活字を集中して読みましょう

本以外では、新聞のコラムに目を通すのもよいですね

続けているうちに読むスピードがはやくなり、短時間で内容が頭に入ってくるようになります

学級図書紹介シリーズ第5弾の今日は、3学年1~3組の本棚から2冊選んでご紹介します 🍀

1組

生きかた研究📚 10年後、君に仕事はあるのか?(藤原和博著/ダイヤモンド社)  副題は、未来を生きるための「雇われる力」。著者は都内で義務教育初の民間校長を務め、現在は奈良県で高等学校長をしている教育改革実践家。AIに代替される作業が増え、人間が仕事を奪われる…各種メディアが報じる記事を読んだことはありますか。将来自分でメシが食える大人になるために、高校時代には何を身につければいいの?ヒントは『情報編集力』が鍵になる!とあります。メリハリの利いた説得力のある本文に刺激されて、背筋がぴしっとなりますよ

悩み解決📚 バナナを逆からむいてみたら(アーチャン・ブラーム著 畔上司訳/主婦の友社)  あなたはバナナをどっちからむきますか?あの柄の方からですよね。なんと猿🐵は逆、先端の方からむいてパクッと食べるのだそう。本書は、仏教のお坊さんである著者が『人生の視点を変えるレッスン』をしてくれるものです。気持ちがほどけて楽になるコツを全32話で紹介。「人と自分を比べてしまう時」「欠点を直したのだが…」「不安で仕方がない」などのマイナス感情との付き合い方は、とても参考になります

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2組

就業研究📚 あなたのキャリアのつくり方 NPOを手がかりに(浦坂純子著/ちくまプリマー新書)  あなたがイメージする「普通に働く」とはどのようなものですか。 著者の浦坂さんは、多様化する就業とキャリアについて研究している経済学者(同志社大学教授)。雇用や労働にかかわる様々なテーマに取り組みながら、気持ちよく働くことのできる社会のかたちを模索されています。本書では、自分の力を発揮する道の一つとして、非営利組織NPOで働く場面を解説。キャリアの選択肢として、社会とつながるNPOの可能性を探っています

小説📚 ハリネズミの願い(トーン・テレヘン著 長山さき訳/新潮社)  あなたが自分に自信がなく引っ込み思案な性格だとして、それでも誰かと交流したいと願い、我が家に招待しようと一大決心した…この物語は、そのハリネズミ版だと思ってください。招待状をしたためるものの「でもだれも来なくてもだいじょうぶです」だって…?妄想が弾けてじれったい展開に、読者は呆れながらも見守り、読み終えて安心します。ちなみに本書は、全国高校ビブリオバトル2016年でグランドチャンプ本に選ばれました(紹介者は当時高3生)

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3組

人生訓📚  バカボンのパパと読む「老子」(ドリアン助川著/角川SSC新書)  古代中国の思想家で、道教の祖とされる老子。老子の人物像については諸説あるようですが、儒教の道徳とは異なり、宇宙の根本を道とし書物『老子』を著したとされています。本書は『老子』81章の難解な漢文を、①読み下し文へ⇒②著者による日本語訳へ⇒③バカボンのパパになり切った超訳、で解説。有名な「上善如水」の章では、水に学ぶことを説きつつ、事が起きたら自然任せを良しとし、「なるようになるのだ(バカボンのパパ調で)」。ことばの復権をテーマに活動する著者ならではの視点で、無為自然で生きるヒントを紹介した1冊

青春小説📚 もういちど生まれる(朝井リョウ著/幻冬舎文庫)   小説をよく読む生徒に好きな作家を問えば、たいてい著者の名が挙がる。彼の作品には、不器用で、焦りや不安を抱えた10~20代の若者が多く登場します。連作短編小説の魅力は、各話で人物や場所などリンクする部分があるので、それを発見することでしょうか。表題作は、双子であるがゆえに感じる、心の揺れやもどかしさを綴ったもの。一人称の語りは、読者を主人公と同じ目線に誘います。10分間だけ心を飛ばす読書をしたい時に、どうぞ

次は、3学年4~7組の学級図書を紹介します

お楽しみに📚

(湯田)